妊娠初期は安静に過ごす必要がある?妊娠中の仕事や報告の時期について紹介
妊娠初期には、つわりなどさまざまな症状が発生します。この記事では、妊娠初期の職場での過ごし方について知りたい人に向けて、職場へ妊娠を報告するタイミング、仕事を続ける際の注意点、妊娠中に安静が必要なケースなどについて詳しく解説します。妊娠初期に避けるべき働き方も紹介するので、自身と赤ちゃんの健康にお役立てください。
- 妊娠初期に安静が必要なケースとは?
- 自宅安静と指示されたときの過ごし方
- 職場への妊娠報告はいつしたら良い?
- 妊娠中に控えたい仕事
- 妊娠中の働き方で気を付けること
- まとめ
妊娠初期に安静が必要なケースとは?
妊娠初期は、赤ちゃんの体が形成され始める時期です。
まずは、妊娠初期について母体の変化や安静が必要なケースについて解説します。
妊娠初期とはいつ?
妊娠初期とは、妊娠がわかってから妊娠15週6日目までの期間を指します。月数で換算すると、妊娠4カ月までが妊娠初期となります。
妊娠初期は、赤ちゃんの心臓や中枢神経、目、耳、手足などが形成される非常に大切な時期です。特に、胎盤ができあがる妊娠12週頃までは流産しやすい時期のため、日常生活では慎重に行動しましょう。
妊娠初期に起こる体の変化
妊娠すると、着床した受精卵が子宮内膜にとどまるため生理が止まります。また、生理が止まるだけではなく、妊娠初期には徐々に体調不良を感じるようになります。無理をせず、安静に過ごしましょう。
妊娠初期に起きがちな「つわり」について、代表的な症状を紹介します。
・吐き気や嘔吐
・食欲の減退
・倦怠感
・イライラや不安
・頭痛
・よだれの増加
・貧血
・めまい
・むくみ
早い人は、妊娠5~6週頃からつわりが始まり、妊娠8~10週頃に症状がピークを迎えます。個人差はありますが、多くの場合は、12週頃につわりによる症状が弱まり、妊娠中期と呼ばれる16週頃(妊娠5カ月頃)には自然と症状が治まるといわれています。
安静が必要なのはどのようなとき?
妊娠初期の定期検診で、切迫早産・切迫流産・前置胎盤と診断されると、担当の医師から安静にするよう指導を受けます。
切迫早産とは、今にも早産しそうな危険な状態です。日本では、妊娠22~36週6日までの出産が、早産に該当します。赤ちゃんが十分成長していない状態で出産する早産は、呼吸などの障害の可能性が高まるといわれています。切迫早産と診断されたら、子宮口が開かないように安静に過ごし、担当の医師の指示を仰ぎましょう。
また、切迫流産とは、流産になる可能性が極めて高い状態です。流産とは、妊娠22週以前に、赤ちゃんが子宮外から流れて、亡くなってしまう事態を指します。
前置胎盤とは、子宮口の部分に胎盤がある状態を指します。前置胎盤は自然に解消される場合もありますが、刺激で出血する恐れもあるため、運動などは控えて安静に過ごしましょう。
※参考:早産・切迫早産|公益社団法人 日本産科婦人科学会
※参考:前置胎盤|公益社団法人 日本産科婦人科学会
自宅安静と指示されたときの過ごし方
妊娠初期に、医師から自宅安静を指示されたときの過ごし方を紹介します。妊娠中は、仕事やプライベートの行動について見直してみましょう。
仕事は休む
自宅安静を指示されると、仕事の継続は難しくなります。仕事を休むと、同僚や上司に迷惑ではないか、復帰後に自身の居場所がなくならないか、などと心配かもしれません。しかし、妊娠中は、自身と赤ちゃんの安全が第一です。
そのためにも、早いタイミングで上司に報告して、割り切って仕事を休むことも大切です。また、妊娠初期は仕事だけではなく、家庭内でも家族の助けを借りて極力動かないようにしましょう。
行動は最小限に
自宅安静とは、「外出を避け、家の中で極力動かずに過ごす状態」です。医療機関を受診する際を除き、極力外出を避けましょう。家の中でも、トイレやお風呂、着替え以外はなるべく動かないようにします。家族の手を借りる、外部サービスを活用するなどして、自身の行動は最小限に抑えてください。
どうしても、外出しなければいけない用事があれば、担当の医師に外出の可否を相談しましょう。
上の子がいる場合
上の子がいる場合、妊娠初期で安静に過ごすことは大変でしょう。できる限り体に負担をかけずに過ごせるように、両親やベビーシッター、自治体のサポート制度などを頼れないか検討しましょう。また、家で落ち着いて子どもと遊べるように、シール遊びや塗り絵、動画鑑賞など動かない遊びの準備をしておくこともおすすめです。
職場への妊娠報告はいつしたら良い?
妊娠初期で、職場に妊娠報告をするタイミングについて解説します。職場での関係性を考えて、報告のタイミングを検討しましょう。
上司への報告は早めに
妊娠初期は、つわりなどで体調の変化が起きやすい時期です。急に仕事を休む、仕事中に調子が悪くなるなどの事態を想定し、直属の上司には、妊娠初期から報告をしておきましょう。上司としても、早くから部下の状況を把握できたほうが、勤務シフトや仕事の割り振りなどを考えやすくなり助かるはずです。
自身の体調や精神的な負担を少しでも軽くするためにも、妊娠中の仕事に不安や疑問があれば、妊娠の報告と同時に上司に相談することも重要です。
同僚への報告は安定期に入ってから
同僚への妊娠報告は、安定期に入ってからが一般的です。ただし、妊娠初期には体調不良やつわりで苦しむケースが多いため、親しい同僚や頼りになる先輩には、早めに妊娠を報告しておくとサポートしてもらえるかもしれません。
なお、職場の中には妊娠を快く思わない人がいる可能性があります。妊娠報告の際は上司と相談し、報告するタイミングや伝え方に注意しましょう。周囲には妊娠を内緒にしてほしい、などと伝えておくと、不本意に妊娠の話が広まらずに済みます。
妊娠中に控えたい仕事
妊娠初期において体に負担がかかる仕事は、継続を控えたほうが良い場合があります。妊娠中に控えたい仕事を紹介します。
長時間の立ち仕事
自身が健康で元気に動けていれば、短時間の立ち仕事は大丈夫です。妊娠中でも通常どおり仕事をして構いません。
一方、長時間の立ち仕事をしている、立ちっぱなしで体調がつらい、といった場合は、自身と赤ちゃんのために休息が必要です。母体が疲れると、血流が悪くなり子宮の中の赤ちゃんに栄養が届きづらくなります。長時間の立ち仕事は避けて、こまめに休憩を挟むようにしましょう。
腹圧がかかる力仕事
重いものを運ぶ、持ち上げる、などの動作をすると腹圧がかかります。腹圧がかかる仕事は子宮の筋肉が収縮する恐れがあるため、妊娠中は避けましょう。妊娠初期は、お腹はまだ大きくないかもしれません。しかし、お腹の中に赤ちゃんがいる状況には変わりないため、腹圧がかかる仕事はしないことが無難です。
また、腹圧がかかる仕事をすると、体のバランスを崩したり、大きくなったお腹を支えようと背中に負担がかかったりする懸念もあります。腰痛につながる場合もあるため、気を付けましょう。
妊娠中の働き方で気を付けること
妊娠中は、日常的な行動でも自身や赤ちゃんに負担がかかります。妊娠中の働き方で、気を付けることを紹介します。
通勤方法
妊娠中に電車で通勤する際は、満員電車を避けましょう。電車通勤自体が危険なわけではありませんが、通勤ラッシュでお腹が圧迫されたり、人や物にぶつかったりすると大変危険です。電車で立ちっぱなしになると、具合が悪くなる恐れもあります。
また、車通勤の人は、妊娠後期までに通勤方法を変更しましょう。車の振動自体は妊娠に影響しませんが、運転中に陣痛が来たり、破水したり出血したりという突発的な場合に対応できないためです。家族に送迎してもらう、他の交通機関を使うなどして、極力体に負担がかからないようにしてください。
無理はしない
上司や同僚など、職場の人の協力を得て、無理のないように働けるよう工夫しましょう。立ちっぱなしの仕事や、重いものを持つ・運ぶなどの仕事は、妊娠中の体に負担がかかります。また、デスクワークの場合でも、座りっぱなしでは下半身の血流が停滞してしまいます。適時休憩を挟み、ストレッチなど取り入れて、働くことが大切です。
なお、過度にお腹が張る、出血があるなどの場合は、重大なトラブルの可能性があります。上司に報告したうえで、すぐにかかりつけの医師に連絡をしましょう。
ストレスを溜めない
妊娠中には、慣れない生活や体調の変化などでストレスが溜まりがちです。仕事中にも何かと気を張りがちですが、適度に心身を休めましょう。
仕事のストレスの緩和に向け、社内外で相談できる相手を見つけることもひとつの方法です。悩みを1人で抱え込まず、親しい同僚や友人、妊娠・出産を経験した職場の先輩などに相談すると、メンタルが安定する場合があるので試してみましょう。
妊娠初期から後期にかけ、医師から安静を言い渡されるケースがあります。自宅安静を指示されたら仕事を休み、プライベートでも行動を最小限に抑えましょう。また、体調の変化やトラブルを考慮して、直属の上司には早めに妊娠を報告することが大切です。
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