妊娠初期の兆候はいつから?具体的な症状や妊娠を確認する方法・注意点を解説
妊娠したかどうかが気になっている女性は、ささいな体調の変化にも過敏に反応しがちです。この記事では、妊娠初期に起こりやすい症状や産婦人科に行くタイミング、妊娠初期の症状などについて詳しく解説します。自分が妊娠したかどうか気になる人や妊娠初期の女性は、ぜひ参考にしてください。
- 妊娠初期とは?
- 妊娠を確認する方法
- 妊娠初期症状が現れる原因
- 妊娠初期症状と生理前の症状は似ている?
- 妊娠初期症状の特徴
- 妊娠初期の注意点
- まとめ
妊娠初期とは?
妊娠初期は具体的にどのようなものか、ポイント別に解説します。
妊娠初期はいつからいつまで?
妊娠初期は妊娠0週から妊娠15週までをいいます。妊娠周期の数え方は、前回生理が始まった日を妊娠0週0日としてカウントします。例えば、妊娠0週は0日目から6日目までの期間、妊娠1週は妊娠7日目から〜13日目までです。
前回の月経の初日からおよそ14日目が排卵日にあたります。ここで受精すれば妊娠が成立し、受精しなければさらに2週間後の28日目ごろに次の月経が来ます。
妊娠初期症状はいつから現れる?
妊娠初期の症状がいつから現れるのかには個人差がありますが、一般的には、妊娠3週ごろから現れます。子宮内膜に受精卵が着床して妊娠が成立するとホルモンバランスが変化して、体にも「つわり」や「お腹の張り」など、さまざまな影響が起こります。この影響を妊娠初期症状といいます。
妊娠を確認する方法
ここでは、自分が妊娠したか確認するための方法についてポイント別に解説します。
妊娠検査薬を使用する
妊娠の可否は、妊娠検査薬を使用して確認できます。妊娠検査薬は、妊娠すると分泌されるhCGホルモンに反応する仕組みを利用しています。
通常の妊娠検査薬は生理開始予定日の1週間後から使用できる一方、早期妊娠検査薬は生理予定開始日あたりからの使用が可能です。スティックの先端の採尿部に尿をかけて一定時間置くと、反応したhCGホルモンの値に応じて、判定窓に「陽性」か「陰性」が表示されます。
妊娠検査薬で「陽性」が出れば、妊娠していることを確認できます。
産婦人科を受診する
妊娠検査薬で陽性が出れば、産婦人科を受診します。受診のタイミングは、生理日開始予定日から10日後〜14日以内が適切です。それよりも早い場合は妊娠が成立しているかどうかの確認が難しく、再受診が必要な場合があります。
産婦人科では、超音波検査などを行うほか、過去の妊娠歴・出産歴、家族構成、最終月経や生理周期、飲酒や喫煙歴、過去の病歴や服用中の薬、アレルギーの有無などが質問されます。
妊娠初期症状が現れる原因
妊娠初期症状には3つのホルモンが関係しています。各ホルモンの特徴や役割を解説します。
hCGホルモン(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)
hCGホルモンは、妊娠した女性だけに分泌されるホルモンです。妊娠検査薬ではhCGホルモンを検出して妊娠の有無を判定します。hCGホルモンの分泌量が増える時期は妊娠8~12週ごろです。hCGホルモンは妊娠を維持しつつ、胎児が発育しやすいように女性の体に変化をもたらします。
卵胞ホルモン(エストロゲン)
卵胞ホルモンは、排卵の時期まで分泌量が高まるホルモンです。妊娠のために子宮内膜を厚く整えるほか、出産後に母乳を分泌できるよう乳腺を発達させるなどの働きもあります。
女性の体が丸みを帯び、肌艶が保たれるのも、卵胞ホルモンの働きによるものです。更年期になると卵胞ホルモンが減少し、さまざまな変化が心身に起こります。
黄体ホルモン(プロゲステロン)
排卵が終わると徐々に黄体ホルモンの分泌量が増えていきます。黄体ホルモンは、受精卵が着床しやすいように子宮内膜を整え、着床後は子宮内膜を厚く保つことで妊娠を継続させます。
また、基礎体温の上昇や食欲増進、乳腺発育などの働きもあります。妊娠初期症状とPMS(月経前症候群)の症状が似ているのは、黄体ホルモンの働きによるものです。卵胞ホルモンと黄体ホルモンは対の関係にあり、一方の分泌量が減少するともう一方は増加します。
妊娠初期症状と生理前の症状は似ている?
妊娠初期症状と生理前の症状は、似ている部分があります。生理前の症状として、生理痛や胸の張り、眠気、イライラ、情緒不安定などがありますが、これらは妊娠初期にも見られる症状です。
生理前の症状と妊娠初期症状では、基礎体温の変化が異なります。生理前は高温期ですが、排卵を過ぎて生理がくると低温期に入ります。一方、妊娠して妊娠初期に入った場合、基礎体温はそのまま高温期の状態が継続します。
妊娠初期症状の特徴
妊娠初期の症状に見られる特徴をポイント別に解説します。
生理がこなくなる
わかりやすい妊娠の兆候として、生理予定日を過ぎても生理がこなくなります。黄体ホルモンの働きにより高温期が継続している場合は、妊娠している可能性があります。ただし、生理が1週間程度遅れていても妊娠したとは限らないため、医師の診断を受けることが大切です。
着床出血がある
着床出血とは、受精卵が子宮内膜に着床したときに起こる出血です。生理予定日の前後に起こることが多いため、生理と間違えるケースもあります。
着床出血が続くのは1〜2日程度で、量はおりもの程度から通常の生理の出血と同程度のものまで、また色もピンクや赤など、個人差があります。妊娠しても着床出血がない人もいますが、生理的現象であるため心配はありません。
頻尿・便秘・下痢が起きやすくなる
妊娠すると頻尿や便秘、下痢が起きやすくなります。頻尿が起こるのは、子宮が徐々に大きくなって膀胱が圧迫され、わずかな量でも尿意を感じるためです。
また、便秘や下痢は、hCGホルモンの働きやホルモンバランスの崩れにより自律神経が乱れ、腸の運動が鈍くなるのが原因です。これらの対策としてキノコや海藻など、食物繊維に富む食材を積極的に摂取して便秘を改善しましょう。
胸の張りや痛みを感じる
卵胞ホルモンと黄体ホルモンの分泌増加に伴い、胸の張りや痛みが起きやすくなります。胸の張りや痛みを感じるのは、ホルモンの作用により、出産後に母乳を分泌する準備として乳腺や乳管が発達するためです。
ホルモンの変化に身体が慣れてくると改善される人も多いため、時間を置いて様子を見る必要があります。
頭痛がある
妊娠初期は、こめかみ周辺が痛くなる片頭痛が起こりやすくなります。黄体ホルモンの作用により血管が拡張されるほか、ホルモンバランスの乱れにより自律神経のバランスが崩れるのが原因です。対処方法として、できるだけ市販頭痛薬に頼らず、産婦人科を受診して、妊婦でも飲める薬を処方してもらいましょう。
肌トラブルが増える
妊娠初期は、黄体ホルモンや卵胞ホルモンの分泌が増加して、ホルモンバランスが乱れ吹き出物やニキビ、かゆみ、乾燥などの肌トラブルが起きやすくなります。
肌が荒れると人によってはストレスの原因になる場合もあり、最悪の場合、胎児にも影響を及ぼす恐れがあります。洗顔で皮膚を清潔に保つほか、スキンケア用品を敏感肌用に切り替える、日焼け止めを塗るなどの対策が必要です。
だるさや眠気を感じる
妊娠初期は、だるさや眠気を感じやすくなります。hCGホルモンの分泌が影響して、朝すっきりと起きられず、日中も睡魔に襲われるなどの症状が現れます。
風邪の症状とも似ていますが、高熱や喉の腫れが出ない場合は、妊娠の可能性があります。眠気や倦怠感がひどい場合は無理をせず、休息を取りましょう。
感情のコントロールが難しくなる
妊娠すると、急激なホルモンバランスの変化が原因で精神的に不安定になり、感情のコントロールが難しくなります。このため、急にイライラしたり、情緒不安定になったり、気分が落ち込んだり、暴飲暴食などになりがちです。妊娠中期に入れば体の変化にも慣れ、感情的にも安定します。
味覚や嗅覚が変化する
妊娠初期は、ホルモンバランスの変化により嗅覚や味覚が変化します。例えば、香水やタバコ、コーヒー、魚介類、揚げ物など、今まで気にならなかった臭いに敏感に反応するようになります。また、食欲不振や食欲増進、嫌いだった食べ物が突然好きになる、好きな食べ物が嫌いになるなど、味覚の変化が起きることもあります。
妊娠初期の注意点
妊娠初期ではどのような点に注意して生活するべきか、ポイント別に解説します。
たばこをやめる
たばこはお腹の胎児にとっても有害なため、妊婦自身の喫煙だけでなく、受動喫煙にも注意が必要です。喫煙することで、自然流産や早産、死産、新生児の死亡率のリスクが高くなります。タバコから摂取されるニコチンと一酸化炭素が低酸素状態を引き起こし、胎児が発育障害につながるリスクもあるといわれています。
お酒をやめる
妊娠中の飲酒は、胎児の発育に影響があります。妊婦が継続的にお酒を摂取すると、「胎児性アルコール症候群」を発症して脳の発達や体の成長が阻害されるほか、発達障害やうつ病などにつながる恐れがあります。
妊娠初期に気づかずに飲酒した場合、大量に飲酒しない限りはアルコールの影響は少ないとされています。ただし、妊娠がわかった時点でお酒はやめておきましょう。
カフェインを控える
妊娠中は、カフェインが含まれるコーヒーや紅茶、緑茶などは控えましょう。妊婦がカフェインを摂取しすぎると母体が貧血気味になり、胎児が低体重で生まれて将来的な健康リスクが高まる恐れがあるほか、自然流産を引き起こす危険性が指摘されています。
どうしても飲みたい場合は、カフェインの摂取量を1日200mg程度(コーヒーをマグカップで2杯程度)にとどめるか、カフェインレスのコーヒーや紅茶などに切り替えるのがおすすめです。
激しい運動は控える
妊娠初期から中期は流産のリスクがあるため、激しい運動は控える必要があります。特に、心拍数が上がりやすいランニング、転倒の危険性やお腹を圧迫する恐れがある球技などは避けるべきです。運動不足を解消するなら、軽めのウォーキングやマタニティ向けのエクササイズなどを取り入れましょう。
薬を飲む前に医師に相談する
妊娠中の服用で胎児に影響が出る薬もあります。市販薬や常備薬を飲む場合も自己判断せず、必ず医師に相談しましょう。サプリメントの摂取も同様に注意が必要です。サプリメントには、ビタミンAなど、妊娠中の大量摂取を控えるべき成分が含まれる場合もあるため、妊婦用のサプリメントがおすすめです。
感染症に注意する
妊娠中は免疫力が低下して、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなります。妊娠初期に感染すると、妊娠前よりも重症化しやすく、胎児にも影響を与える可能性があります。
例えば、妊娠20週までに風疹ウイルスに感染すると、胎児が白内障や難聴、心疾患などを発症する恐れがあります。手洗いやうがい、マスクの着用、ワクチン接種などで予防しましょう。
妊娠初期は、ホルモンバランスの乱れにより、心身にさまざまな変化が起こります。妊娠している可能性がある場合、まずは妊娠検査薬で確認しましょう。妊娠検査薬で陽性が出た場合は、産婦人科の受診が必要です。
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