妊娠中期は動きすぎに注意!腹痛や出血の原因と対処法を解説
妊娠中期は安定期と呼ばれていますが、無理して動きすぎると腹痛や出血につながる恐れがあります。この記事では、妊娠中期の出血を心配している人に向けて、妊娠中期の状態や腹痛・出血などの原因について解説します。腹痛や出血が起きた場合の対処法についても解説するため、ぜひ参考にしてください。
- 妊娠中期の時期
- 妊娠中期の月ごとの特徴
- 妊娠中のお腹の張りや痛みの原因
- 妊娠中の出血の原因
- 妊娠中期のお腹の張り・痛み・出血を防ぐ方法
- 妊娠中期の症状別の対処法:生理痛のような腹痛
- 妊娠中期の症状別の対処法:腰痛を伴う腹痛
- 妊娠中期の症状別の対処法:下痢や便秘を伴う腹痛
- 妊娠中期の症状別の対処法:動きすぎによる腹痛・出血
- 妊娠中期の注意点
- まとめ
妊娠中期の時期
妊娠中期とは、妊娠16~27週のことです。月数で表すと、妊娠5~7カ月の3カ月間を妊娠中期と呼びます。妊娠初期は体調がまだ不安定な状態ですが、妊娠中期に入ると安定してくるケースが多いです。そのため、妊娠中期は安定期とも呼ばれています。ただし、妊娠中期であっても無理をするとトラブルにつながる可能性があるため、注意しましょう。
妊娠中期の月ごとの特徴
ここでは、妊娠中期にあたる妊娠5~7カ月について、それぞれの特徴を解説します。
妊娠5カ月目
妊娠5カ月目は、妊娠16~19週にあたる時期です。赤ちゃんがだいぶ活発に動くようになり、19~20週位に胎動を感じやすくなります。お腹もふくらんできて乳腺も発達し、他人から妊娠していると気づかれやすくなります。皮下脂肪がつきやすくなる時期でもあるため、体重の増えすぎに注意しましょう。
妊娠6カ月目
妊娠6カ月目は、妊娠20~23週にあたる時期です。男女の性別が大体わかるようになります。
妊娠7カ月目
妊娠7カ月目は、妊娠24~27週にあたる時期です。子宮は大きくなり、おへそのあたりまでふっくらし始めます。あお向けで寝ると苦しくなるころです。そんな時はシムスの体位(左側を下にした横向きの姿勢)などの楽な体勢で休むといいでしょう。
妊娠中のお腹の張りや痛みの原因
妊娠すると、お腹の張りや痛みが気になる場合があります。その原因は便秘であるケースも多いです。つわりで水分や食物繊維を摂取できなくなったり運動不足になったりすると、便秘が生じやすくなります。また、ホルモンの影響で体の状態が変化し、お腹の張りや痛みにつながる場合もあります。お腹の張りや痛みが気になるときは、主治医にも相談しましょう。
妊娠中の出血の原因
妊娠中の出血はすべてが危険なものだとは限りません。ただし、切迫流産や切迫早産の前兆でもあるので、出血には十分注意しなければなりません。また、出血と下腹部痛が同時に起こるケースも想定されます。妊娠中に出血したら自己判断せず、主治医のチェックを受けることが大切です。早めに相談すれば、問題を小さく抑えられる可能性があります。
妊娠中期のお腹の張り・痛み・出血を防ぐ方法
妊娠中期のお腹の張り・痛み・出血を防ぐためには、無理をせず過ごすことが重要です。トイレで用を足すときもあまりいきまず、お腹に負担がかからないようにしましょう。
なお、妊娠中は誰でもお腹の張り・痛み・出血が生じる可能性があります。気にしすぎているとストレスになるため、症状が軽度であればそれほど心配しなくても構いません。その代わり胎動も意識し、動きが弱くなったと感じた場合は早めに受診するようにしましょう。
妊娠中期の症状別の対処法:生理痛のような腹痛
妊娠中期に生理痛のような腹痛が起きた場合、どうすれば良いのでしょうか。以下で、原因と対処法を解説します。
原因
妊娠中期に生理痛のような腹痛が生じるのは、子宮が大きくなっているためです。子宮が少しずつ伸びていくため、靭帯が引っ張られて痛みを感じます。この痛みについては、基本的に心配ありません。子宮が大きくなるときの痛みは人によっても異なり、お腹の左右のどちらかだけが痛むケースもあります。
対処法
生理痛のような痛みを感じたときは、体を安静にしてゆっくり過ごしましょう。体に余計なストレスをかけないようにし、痛みが治まるのを待つことが大切です。
ただし、生理痛のような腹痛が20~30分感覚で生じる場合は、子宮の収縮により早産につながる恐れがあります。状態をチェックし、早めにかかりつけの産婦人科へ相談してください。
妊娠中期の症状別の対処法:腰痛を伴う腹痛
妊娠中期には、腰痛を伴う腹痛が生じるケースもあります。その原因と対処法について、以下で解説します。
原因
腰痛を伴う腹痛は、ホルモンバランスの変化が原因です。また、お腹が大きくなって力を入れにくくなると姿勢が変化し、腰に負担がかかりやすくなります。気づかないうちに無理な姿勢を続けてしまい、腰とお腹の両方が痛くなるケースがあります。妊娠中期になるとだいぶお腹が大きくなってくるため、特に注意が必要です。
対処法
歩くときは、腰が反って骨盤が前屈みにならないようにお尻の穴を締めておへそと恥骨を近づけるイメージで骨盤を立てましょう。また座るときは深めに腰掛けて、背筋を伸ばし、膝に乗せた大きめのクッションにもたれるようにすると腰が痛くないです。
妊娠中期の症状別の対処法:下痢や便秘を伴う腹痛
妊娠中期になると下痢や便秘を伴う腹痛に悩まされる人もいます。ここでは、その原因と対処法を解説します。
原因
下痢や便秘を伴う腹痛の原因は、ホルモンのバランスの変化です。女性ホルモンであるプロゲステロンには、腸の働きを弱める作用もあります。妊娠すると下痢や便秘になる人が多いのは、プロゲステロンが多く分泌されるようになるためです。
対処法
下痢や便秘を伴う腹痛を予防したり緩和したりするには、こまめな水分補給が大切です。食物繊維や乳酸菌なども積極的に摂取し、腸内環境を整えましょう。下痢や便秘を防ぐためには、適度な運動も必要です。自分で対策しても症状が改善しない場合は、主治医に相談しましょう。
妊娠中期の症状別の対処法:動きすぎによる腹痛・出血
妊娠中期に動きすぎると、腹痛や出血が起きるケースもあります。ここでは、その原因と対処法を解説します。
原因
妊娠中期は体調が落ち着いてくるため、妊娠初期と比較して自由に行動できるようになります。ただし、安定期と呼ばれる妊娠中期に入っても、動きすぎは禁物です。無理に動きすぎると腹痛や出血につながる恐れがあります。妊娠中の体は普段とは異なる状態になっているので、体調を見ながら慎重に行動してください。
対処法
違和感があるときは休憩をとり、体に負担をかけないようにしましょう。可能なら横になって安静に過ごすのがおすすめです。仕事でたくさん動かなければならない人は、主治医にも相談してください。体に負担がかからない範囲で働けるよう、職場と調整するのがベストです。
妊娠中期の注意点
妊娠中期には気をつけたいこともあります。ここでは、やっておきたいことや注意点を具体的に解説します。
やっておきたいこと
妊娠中期には、適度な運動を取り入れましょう。たとえば、散歩やマタニティヨガなどがおすすめです。また、妊娠中期になると赤ちゃんの聴覚も発達するため、ときどき優しく話しかけてみてください。両親学級にも参加すると、妊娠中や出産後に役立つ情報を得られます。
さらに、入院準備やベビーグッズの用意も進めましょう。里帰り出産をするなら、転院先の病院を見学して受診しておく必要があります。歯のトラブルがある場合は、妊娠中期のうちに治療してください。
妊娠中期は、出産後の準備を始める時期でもあります。仕事への復帰を希望するなら子どもの預け先も確保しましょう。
注意したいこと
なるべくお腹に負担をかけないよう、起き上がるときは腹筋に力を入れないようにしましょう。また、重いものも持たないようにします。長時間の移動もできる限り避け、体に無理をさせないようにする必要があります。食事はバランスを意識し、栄養をしっかり摂取してください。
妊娠中期は安定期にあたりますが、動きすぎると出血や腹痛が起きる可能性もあります。無理せずに行動し、違和感があれば体を休めることが大切です。心配なときは主治医にも相談しましょう。
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