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妊娠初期の可能性?妊娠検査薬を使用するタイミング、妊婦健康検査の内容を解説
2023.02.14妊娠・出産

妊娠初期の可能性?妊娠検査薬を使用するタイミング、妊婦健康検査の内容を解説

この記事の監修者

産婦人科医専門医・医学博士

宋 美玄

妊娠初期の可能性がある場合、どのような検査が行われるのでしょうか。この記事では、妊娠初期の可能性がある人に向けて、妊娠し始めた時期から出産までの検査や検診の流れについて解説します。検査にかかる費用や検診を受けないリスクについても解説するため、ぜひ役立ててください。

もくじ
  • 妊娠初期症状がみられたら妊娠検査薬で検査する
  • 妊娠初期症状とは
  • 妊娠初期の高温期について知っておこう
  • 妊娠検査薬で陽性だったら病院で初回検診
  • 妊娠初期から出産までに行われる検査・検診の流れ
  • 妊娠の検査・検診にかかる費用とは
  • 妊娠の検査・検診を受けないリスクとは
  • まとめ

妊娠初期症状がみられたら妊娠検査薬で検査する

妊娠初期と思われる症状が出た場合は、まず市販の妊娠検査薬を購入して検査しましょう。妊娠検査薬は500~1,000円程度で購入可能です。専用のスティックに尿をかけると、約1分で妊娠の可能性をチェックできます。妊娠検査薬の結果は絶対的なものではありませんが、9割の精度で正しい結果が出ます。


妊娠しているかもしれないと思ったときは、産婦人科を受診する前に目安として検査しておくといいでしょう。

生理予定日の1週間後に使用する

市販の妊娠検査薬は、基本的に生理予定日の1週間後から検査できるタイプが多いです。なかには生理予定日から使用できる妊娠検査薬もありますが、検査の時期が早すぎると正しい結果が出ない可能性があるため注意しましょう。

状況によっては、妊娠しているのに結果が陰性になったり、明確な結果が出なかったりするケースもあります。市販の妊娠検査薬の結果だけで判断せず、体調も考慮して産婦人科を受診しましょう。

妊娠検査薬で妊娠が分かる仕組みとは

妊娠検査薬

女性が妊娠すると、体内でhCG(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)という物質が作られます。妊娠検査薬ではhCGを検出でき、妊娠しているかどうか判断する仕組みです。


hCGは尿で排泄されるため、妊娠検査薬のスティックに尿をかけると妊娠について陰性または陽性の結果が出ます。hCGが多く分泌されるようになるのは妊娠9~10週目頃です。

妊娠初期症状とは

妊娠の初期症状と原因

妊娠初期にはさまざまな症状が出ます。ここでは、具体的な妊娠初期症状とその原因について解説します。

主な症状

妊娠初期に表れる症状は、人によっても個人差があります。たとえば、腰痛やおりものの変化などを感じる人もいます。生理よりも少量の出血が出る場合もあり、これは着床出血とよばれる症状です。ほかにも、頻尿、便秘、下痢、足のむくみ、眠気、体温上昇、頭痛など、さまざまな症状が出る可能性があります。

普段とは異なる体調の変化を感じたときは、妊娠の可能性を疑ってみてください。妊娠の可能性に気づいた段階で、飲酒や市販薬の服用などは控えるべきです。


関連記事:妊娠初期はいつから?5週目の体の状態や赤ちゃんの成長について紹介
関連記事:妊娠初期の兆候はいつから?具体的な症状や妊娠を確認する方法・注意点を解説

原因は妊娠ホルモン

妊娠初期症状の原因はホルモンです。エストロゲン、プロゲステロン、ヒト絨毛ゴナドトロピンの3つのホルモンにより、体にさまざまな影響が出ています。


エストロゲンは、子宮内膜を厚くしたり乳腺を発達させたりするホルモンです。プロゲステロンは、基礎体温を上昇させて妊娠を継続させやすくする役割を果たしています。ヒト絨毛ゴナドトロピンは妊娠している女性の体で分泌されるホルモンであり、胎児の成長を促します。

基礎体温計で体調管理する

妊娠初期症状は風邪の症状にも似ているため、判断が難しいです。妊娠を希望する場合は普段から基礎体温計で毎日体温を測っておくと、妊娠初期症状を見極めやすくなります。基礎体温による体調管理を行いましょう。

妊娠初期の高温期について知っておこう

体温を測る妊婦

女性の体温は、低温期と高温期にわかれています。生理から14日間は低温期になりますが、排卵から14日間は高温期です。しかし、妊娠すれば高温期の状態が長く続きます。ここでは、妊娠初期の高温期について解説します。

高温期7日目の状態

高温期7日目は、受精卵が子宮内膜に着床する頃です。受精卵が細胞分裂を繰り返し、胚盤胞に変化しています。人によっては、高温期7日目に着床出血する場合があります。着床出血は、少量の血が1~4日程度出る症状です。生理と勘違いする人も多いため、気をつけてチェックしましょう。

高温期14日目の状態

通常通り生理が来る場合、高温期は14日目で終了します。しかし、妊娠している場合は14日目以降も高温期が続きます。高温期が2週間以上続いているなら、妊娠している可能性が高いです。

ただし、高温期でも微熱をあまり感じない人もいます。生理がこないことに気づいて妊娠の可能性を疑い、妊娠検査薬を使用するケースが多いです。


妊娠検査薬で陽性だったら病院で初回検診

妊娠検査薬を使用して陽性が出たら、病院で初回検診を受けましょう。妊娠検査薬で陽性が出ても、絶対に妊娠しているとは限りません。妊娠検査薬の精度は100%ではないため、陽性が出ても妊娠していない可能性もあります。

妊娠しているか正確に判断するには、病院で検査を受ける必要があります。具体的な検査は、問診や超音波検査などです。生理予定日から5週目を目処に病院を受診しましょう。

妊娠していた場合は、その後も妊婦健診のための通院が必要です。妊婦健診では、母体の健康や赤ちゃんの成長をチェックします。


関連記事:妊娠初期の健診の頻度はどのくらい?妊婦健診のスケジュールを把握しよう

妊娠初期から出産までに行われる検査・検診の流れ

妊娠から出産までの検診

妊娠初期から出産までは、さまざまな検査や検診を行います。具体的に何をするのか解説します。

妊娠初期~23週

妊娠初期から23週までは、4週に1回程度の受診が必要です。血圧測定、尿検査、体重測定などの基本的な検査を毎回行います。また、妊娠初期から23週の期間中に1回、血液検査、子宮頸がん検診、性器クラジミアの検査などを実施します。


超音波検査は基本的に2回です。超音波検査をすると、心拍や子宮の状態を確認できます。病院によっては、毎回超音波検査を実施しているところもあります。


妊娠初期から11週までは流産のリスクが高い状態です。そのため、状況によっては2週間に1回程度の受診を求められる場合もあります。医師の指示に従い、必要な検査や検診を受けましょう。



妊娠24週~35週

妊娠24~35週は妊娠中期にあたり、検査や検診の頻度が多くなります。2週間に1回程度の受診を求められるケースが多いです。23週までと同様、血圧測定、尿検査、体重測定などの基本的な検査が毎回実施されます。また、血液検査やB群溶結性レンサ球菌(GBS)などは、期間中に1回行われます。


超音波検査は期間中に1回です。24週をすぎると、超音波検査で赤ちゃんの表情がはっきりわかるようになります。


血液検査の結果によっては、食生活の指導を受ける場合もあります。バランスのとれた食事を心がけ、赤ちゃんの成長に必要な栄養をしっかり摂取することが大切です。


関連記事:妊娠初期に外食はして良いの?気をつけること、注意点、おすすめの栄養素や食べ物
関連記事:妊娠初期・中期・後期の血液検査の目的とは|検査結果はいつわかる?

妊娠36週~出産

妊娠36週以降は妊娠後期となり、出産できる状態になります。この頃になるといつでも陣痛がくる可能性があるため、出産の心構えをしておきましょう。


この時期は、1週間に1度の頻度で病院を受診します。母体や赤ちゃんの状態をこまめにチェックするためです。それまでと同じく血圧測定、尿検査、体重測定などが行われ、血液検査や超音波検査も期間中に1回実施されます。


赤ちゃんの健康状態を調べるため、NSTとよばれる検査も必要です。お腹にセンサーを装着し、30~40分かけて検査を実施します。また、内診で子宮口の開き具合もチェックします。胎児の下降具合も確認できるため、出産のタイミングの予測が可能です。


関連記事:妊娠初期~出産までに受ける検査項目を紹介!妊婦健診の必要性や受けない場合のリスクも

妊娠の検査・検診にかかる費用とは

妊娠から出産までの検診でかかる費用

妊娠の検査にかかる基本の費用は、1回あたり3,000~7,000円程度です。ただし、特別な検査が必要なときは、1回あたり1~2万円程度かかる場合もあります。妊娠の検査・検診にかかる費用を合計すると、10~15万円程度です。

保険適用外であることに注意

妊娠は病気ではないため、健康保険による自己負担額の軽減はありません。検査や検診にかかる費用は、全額自己負担する必要があります。検査・検診の費用は病院によって異なるため、よく確認しましょう。


関連記事:妊娠初期の検査は自己負担?妊婦健診にかかる費用の目安や内容を解説

補助券を活用するといい

妊娠すると、検査・検診の際に利用できる補助券を使用できます。補助券を活用すれば、会計の際に割引を受けられます。割引の合計金額は都道府県によって異なりますが、全国平均は10万円程度です。

里帰り出産は償還払い制度がある

里帰り出産をする場合、里帰り先では補助券を使用できません。しかし、償還払い制度を利用すれば、里帰り先の検査・検診でかかった費用を後から返金してもらえます。償還払いを受けるには、住民票がある役所で申請が必要です。検査・検診で費用を支払う際は必ず領収書を受け取り、出産後に申請をしてください。

医療費控除を利用できる

医療費控除とは、年間の医療費が10万を超えている場合に負担金額の一部が戻ってくる制度です。還付金額は、医療費控除額に所得税率をかけて算出します。還付金を受け取るには確定申告による申請が必要です。医療費の領収書を保管しておき、年間でいくら医療費がかかったかわかるようにしておきましょう。

妊娠の検査・検診を受けないリスクとは

妊娠の検査や検診は、元気な赤ちゃんをなるべく安全に生むために必要なものです。検査や検診を受けないと、合併症を引き起こすリスクが高くなります。胎児の死亡率も高くなるため、妊娠の可能性に気がついたら必ず検査や検診を受けましょう。

検査や検診を受けていないと、出産の際に病院で受け入れてもらえない場合もあります。安心して出産するためにも、妊娠したら必要なタイミングで検査や検診を受けてください。

まとめ

妊娠の可能性がある場合は、市販の妊娠検査薬を使って検査した後に病院を受診する必要があります。妊娠しているなら、その後もさまざまな検査や検診が必要です。安全に元気な赤ちゃんを生むため、必要な検査や検診をしっかり受けましょう。


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この記事の監修者

産婦人科医専門医・医学博士

宋 美玄

周産期医療、女性医療に従事する傍ら、テレビ、インターネット、雑誌、書籍で情報発信を行う。産婦人科医の視点から社会問題の解決、ヘルスリテラシーの向上を目的とし活動中

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