妊娠初期のむくみを解消する方法|兆候のチェックリストや注意点を解説
妊娠初期や妊娠の可能性がある場合、むくみが気になる人も少なくありません。体がだるく感じる、動くのがしんどい、痛みを感じるなどのケースもあるでしょう。この記事では、妊娠初期のむくみの原因や解消方法などを解説します。また、妊娠初期に見られるむくみ以外の症状も解説しているため、ぜひ役立ててください。
- 妊娠初期にむくみが出やすい原因とは
- 妊娠初期のむくみを抑える方法とは
- むくみ以外の妊娠初期症状とは
- 妊娠が疑われるときに注意すべきこと
- 妊娠検査薬を使うタイミング
- まとめ
妊娠初期にむくみが出やすい原因とは
妊婦の約3割が妊娠初期の症状として、むくみを挙げています。むくみとは、皮下組織に不要な水分が溜まる状態のことです。むくみが出ると、腫れぼったさを感じやすくなります。むくみの原因はホルモンバランスの影響といわれており、血液中の水分量が一時的に増えることで引き起こされます。
むくみは誰にでも起こり得る生理的反応なため、症状が出ても問題はありません。ただし、妊娠高血圧症候群などの病気の症状の可能性も考えられるため、注意が必要です。
特にむくみの症状が現われやすい人の特徴
誰にでもむくみの症状は現れますが、特にむくみが出やすい人がいると言われています。たとえば、デスクワークなどの長時間同じ姿勢を続けると、むくみが出やすくなります。
また、冷え性がある、比較的高齢の妊婦、定期的な運動習慣がない人は、妊娠することで新陳代謝が低下しやすいため、他の人よりもむくみが出やすい傾向があります。
妊娠初期のむくみを抑える方法とは
妊娠初期にむくみが出た場合、どのような対策があるのでしょうか。以下では、むくみを抑える方法を解説します。
水分を摂る
体に余分な水分が溜まっていることから水分摂取を控えようとするのは、むくみの解消に逆効果です。水分補給を控えると、血液の循環が悪化しやすくなるため血栓症のリスクが高まります。しっかりと水分を摂ることで、母体だけでなく胎児にも血液が循環しやすくなります。
妊娠初期は、1日2リットル程度を目安に水分を補給しましょう。
塩分を控える
むくみは、塩分(ナトリウム)の過剰摂取が原因の場合もあります。特に、外食やインスタント食品などは塩分の摂取量が多くなりやすいため、意識的に塩分が少ないメニューを選ぶなどの工夫が必要です。妊娠初期の塩分の摂取量は、1日7~10g程度が目安です。ただし、厚生労働省では6.5g未満を推奨しているため、なるべく塩分を控えましょう。
カリウムを摂る
カリウムは過剰に摂取した塩分の排出を促す役割があるため、多く含まれている食材を積極的に摂りましょう。たとえば、わかめ・ひじきなどの海藻類や、きのこ類、カボチャ・大根などの野菜類、サツマイモ・長芋などの芋類などがあります。
ただし、腎機能が低下している人が摂取すると、カリウムが排出されない可能性もあるため注意が必要です。
むくみ解消に効果があるお茶を飲む
お茶にはさまざまな種類があり、なかにはむくみの解消におすすめのものもあります。たとえば、どくだみ茶やルイボスティー、タンポポ茶などです。ノンカフェインのお茶のため、妊婦でも気軽に飲むことができます。
また、トマトジュースはカリウムが豊富に含まれていることから、むくみ解消の効果が期待できますが、塩分が含まれていないものを選びましょう。
体を温める
むくみは体の冷えによって出やすくなるため、夏場でも体を温めるように工夫しましょう。たとえば、体を冷やす飲食物は避ける、エアコンの設定温度を低くしすぎないことをおすすめします。
体を温めるには、足湯や38~40度の湯船に10分間浸かる方法があります。長湯や41度以上の高温のお湯に浸かると、貧血や疲れの原因になるため気をつけましょう。
運動・ストレッチする
運動不足の解消は、むくみの改善によいとされています。体調がいいときは、散歩やヨガなどの運動・ストレッチを行いましょう。目安は10~15分程度です。
ただし、体に負荷がかかりすぎるハードな運動は控え、おなかに痛みや張りを感じた場合は、運動を止めて体を休めるようにしましょう。
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マッサージする
マッサージは、むくみの解消におすすめです。むくみが気になる部分に手のひらをのせて、軽くさするように心臓に向けてマッサージしましょう。
また、豊隆(ほうりゅう)と太衝(たいしょう)のツボ押しも、むくみ解消によいといわれています。豊隆はくるぶしと膝の外側の真ん中に位置しており、太衝は足の親指と人差し指の骨が交差する手前のくぼみです。
着圧ソックスを履く
着圧ソックスは、むくみの解消におすすめのアイテムです。着圧ソックスとは、足に適度な圧がかかる長めの靴下のことです。ただし、一般的な着圧ソックスを履いたことで、痛みやつらさを感じる場合はすぐに脱ぎましょう。
マタニティ専用の着圧ソックスも販売されているため、むくみが気になる場合は試してみるとよいでしょう。
寝るときは足を高く上げる
足のむくみを解消するためには、就寝時に足を高い位置に上げて寝るのも一つの方法です。
足を高く上げて寝ることで、体内の水分が足に溜まりやすくなるのを防げます。同時に、足先に流れた血液やリンパ液の戻りをよくします。足を高くするには、足の下にクッションや丸めた布団などを置きましょう。
マタニティウェアを着る
締め付けの強い衣服はむくみの原因になりやすいため、体を締め付けないゆったりした衣服を身に付けるようにしましょう。たとえば、ウエスト部分を絞っていないワンピースタイプや、マタニティウェアなどがおすすめです。
マタニティウェアとは、お腹が大きくなる妊婦向けに作られている衣服のことで、ウエスト部分がゆったりとしたデザインになっています。
むくみ以外の妊娠初期症状とは
妊娠初期には、むくみ以外の症状が出る場合があります。妊娠初期症状とは、妊娠3~5週目に起こりやすい症状のことです。現れる症状の種類や強さには個人差があり、ほとんど症状が現れない人もいます。妊娠初期症状の主な症状は、吐き気や胸の張り・痛み、下腹部の痛み、眠気などです。
妊娠初期症状の原因は、妊娠によるホルモンバランスの崩れが原因とされています。以下では、主な症状の種類と原因、対処方法を解説します。
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吐き気
妊娠初期症状の症状に、吐き気があります。吐き気の原因はストレスや、子宮の収縮を抑えるホルモンのプロゲステロンの影響が挙げられます。
吐き気を感じた場合の対処方法は、気分転換する、無理に食べ物を摂ろうとせずに食べやすいものを食べる、体を休めるなどです。
眠気
妊娠初期には、強い眠気に襲われる場合があります。眠気の原因は吐き気と同様に、プロゲステロンと呼ばれるホルモンの影響によります。カフェインは眠気覚ましに効果的ですが、妊婦はカフェインの摂取を控える必要があるため、眠気を感じたら気にせずに体を休めましょう。
眠りが浅くなる
妊娠初期に眠りが浅くなるケースも少なくありません。眠りが浅くなるのは、プロゲステロンの影響によって体温が高くなるためです。体温が高くなると寝つきを妨げる可能性があるため、就寝時間にこだわらずに眠れるときに休むようにしましょう。
よだれの多さ
妊娠初期に口腔内の環境に変化が現れ、よだれの分泌量が多くなる場合もあります。よだれの分泌量が多くなるのは、エストロゲンと呼ばれるホルモンによる影響です。対処方法は、こまめにうがいする、飲み物を飲む、あめやガムを食べるなどが挙げられます。
胸の張り
妊娠初期には胸の張りを感じやすくなるケースもあります。胸が張るのはプロラクチンが分泌され、母乳を出す準備をしているためです。
乳頭が下着や洋服ですれて痛みを感じる場合は、マタニティ専用のブラジャーの着用をおすすめします。
おりもの
妊娠初期には、おりものの量が多くなる人も少なくありません。おりものの量が多くなるのは子宮の内部を清潔に保つ働きや、細菌から赤ちゃんを守るためです。
ただし、おりもののにおいが強く、黄色や黄緑色になったなど、異常がみられる場合はかかりつけの産婦人科を受診しましょう。
おなかの張り・痛み
妊娠初期におなかの張りや痛みを感じる場合があります。張りや痛みの原因は、赤ちゃんを育てる環境を整えるために子宮の筋肉や血管が伸びているためです。筋肉や血管が伸びる際の違和感が張りや痛みにつながっています。おなかの張りや痛みを感じた場合は、体をゆっくり休めましょう。
便秘
妊娠初期は便秘になりやすい傾向にあります。便秘の原因は胎盤内に血液が集中し、ぜん動運動が行われにくくなるためです。
便秘の解消によいとされる薬もありますが、妊娠中は薬の使用を控えましょう。代わりに食物繊維が多く含まれている食品を摂り、便の排泄を促すことをおすすめします。
食欲
妊娠初期はプロゲステロンの影響により、胃腸の動きが低下するため、食欲旺盛や食欲不振になるケースも珍しくありません。
食欲旺盛のときは気分転換をして食べ物に意識が向かないようにし、食欲がないときは水分や栄養が摂れる食べやすいものを摂取しましょう。
トイレの回数
妊娠初期は頻尿になりやすく、トイレの回数が増える傾向にあります。頻尿の原因は、プロゲステロンの作用によって膀胱の周辺の筋肉が緩みやすくなるためです。対処方法はトイレを我慢しないことです。また、トイレの回数を増やさないためにも体を冷やさないようにしましょう。
妊娠が疑われるときに注意すべきこと
妊娠したかもしれないと感じたときは、基本的に体に負担がかかることは控えるようにしましょう。たとえば、こまめに休憩をとる、夜中の外出は控える、心拍数が上がるようなハードな運動はしないなどです。
また、妊娠中は免疫力が低下しやすいため、食中毒のリスクが高い生ものなどの食べものは避けることをおすすめします。食生活では栄養バランスに気をつけ、貧血予防のために葉酸も適度な量を摂りましょう。喫煙や飲酒の習慣がある場合は、禁煙・禁酒の徹底も大切です。
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妊娠検査薬を使うタイミング
予定日を過ぎても生理が来ないなど、妊娠の可能性がある場合は妊娠検査薬を試してみましょう。使うタイミングは生理予定日の1週間後からです。妊娠検査薬は尿を検査キットに垂らして検査する簡易的なものが一般的です。
妊娠初期はむくみなどのさまざまな症状が出やすい傾向にあります。ただし、妊娠高血圧症候群などの病気が原因でむくみが出る可能性もあるため、心配な方は病院を受診しましょう。
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